会報誌ラフ作りワークショップ

クライアント:DSC合同会社
講座企画・運営:合同会社いとへん
開催日:2018年4月18日

通販事業のコンサルティングをされているDSC合同会社さんから、「通販会社さん向けに、編集系の講座を企画したい」とご相談を受けました。

編集系の講座といえば、考えられるテーマは幅が広いです。
◎ 媒体の構成やコンテンツを考案する企画のフェーズ
あるいは
◎ 取材をしたり文章を書いたりする制作のフェーズ
まずは、どのあたりに的を絞るかをご相談しました。

参加予定の会社さんのほとんどが既に会報誌を発行されていて、常に企画内容にお悩みとのこと。
そこで、今回は企画のフェーズとして、会報誌のブラッシュアップ案を作るワークショップ形式の講座をご提案しました。

学び合いから、「これがやりたい!」が生まれてくる

当日の参加者は12名。4名ずつのグループに分かれていただきました。

最初に、自社の会報誌の「いいところ」を自慢しながら自己紹介していただきました。
お配りしたシートに要点を3分間で書き込んでいただき、それを発表するという形式の自己紹介です。

「地元の美味しいものの情報を入れています」
「社長がお客様のインタビューをして、一緒に撮った写真を掲載しています」
「管理栄養士さんのレシピコラムが評判です」
「クイズを入れてから、感想を寄せていただけるようになりました」
・・・など、各社の工夫や特徴が披露されました。

次は、グループワーク。
各社の会報誌を回し読みし、それぞれの「いいところ」を書き出してグループ内で発表します。

自分の中では「あたり前」になっていたことを評価され、あらためて自社の会報誌の良さに気づく。
他社の会報誌の魅力に気づき、「うちでも取り入れてみたい」と刺激される。
・・・そんなキャッチボールに、会話が盛り上がっていきました。

そして、たくさんの「良さ」に気づいたところで、会報誌に載せたい要素を付箋に書き出します。

さらに、書き出した要素をグループ内で共有し、それをみんなで協力して分類します。

みんなで出し合い、分類する過程で、頭が整理されていきます。
整理された要素から、誌面に盛り込みたいものを各自ピックアップします。
これが、ラフ作りの素材になります。

ラフ作りは、すでにある「良さ」と、新しく見つけた「良さ」をラフに落とし込む作業です。
お配りしたレイアウト用紙に、要点のメモを加えながら具体的に描きます。

数分〜10分程度の限られた時間内で、一つひとつの作業をこなしていくワークショップです。
みなさん、メリハリをつけて集中してやりきってくださいました。

できあがったラフは、グループ内で発表します。

そして発表で感じたそれぞれの「良さ」を付箋に書き出して、お互いにプレゼントしていただきました。

今回使用したワークシートはこちら。→ 180418kaiho_worksheet

映し合うことで、たくさんの発見がある

今回のワークショップは、全体を通して2時間弱。
時間的制限の大きいなか、参加者のみなさんは互いの「良さ」を映し合い、さまざまな気づきを得て、次の制作に活かすアイディアとして「ラフ」を描くことができました。

豊かな気づきを共有させていただき、私たちにとっても学びの多いひとときでした。感謝しています。

最後の質問コーナーでは、
「取材をするときの注意点は?」
「インタビューでいただきたいコメントを導き出すには?」
・・・といった制作フェーズでの疑問を複数いただきました。
シチュエーションによっても変わってくる取材のテクニックについては、折々に「いとへん編集室」の「編集講座」でも取り上げていきたいと思います。

最後に、参加者のみなさんからいただいた感想の一部を、ご紹介させていただきます。

◎ 他社のツールを見ることで、新しい切り口が見えた。
◎ 自社のニュースレターを客観的に見られた。
◎ 他社との共有で気づきポイントがいくつもあった。
◎ 他社のいいところを吸収する機会をいただきました。
◎ 他社で重視していることと自社で重視していることが違った!意外なところを褒められたりして、びっくりしました。
◎ ターゲット・商品によって会報誌のデザインテイストが違うことが興味深かったです。
◎ テンポよく進んでいくことで頭が活性化して、ふだん時間をかけている制作業務がスムーズに進んだ。
◎ 会報誌をどう充実させるか、同じように皆さんが悩んでいるのだなあと、大事なコミュニケーションツールなのだと再認識しました。
◎ 改めて見直すことで客観的にみれました。素敵な機会をありがとうございます。

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小田原が合同会社いとへん在職中に公開した記事です。旧合同会社いとへんWEBサイトから転載しました。

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