素晴らしい音響&眺めの会場
2日目の8月30日は、中津川文化会館が定期的にさまざまなジャンルの音楽家を招いて開催しているロビーコンサートの枠で、八重山唄を披露しました。文化会館は中津川の川岸に建っており、入口のガラスの自動ドアが開くとそこが、コンサート会場であるロビーです。演者側からはガラス越しに青空と緑豊かな景色を眺めることができ、八重山に思いを馳せながら唄いました。
ロビーコンサートのお客さんは、各回のジャンルや出演者に興味がある人ばかりではなく、さまざまな音楽を地元で聴けることを楽しみにジャンルを問わずたびたび足を運んでいる人も多いと事前に聞いていたので、耳の肥えたお客さんを前に緊張しながら臨みましたが、このロビーは驚くほど音が共鳴し、マイクを使わなくても地声のまま声を届けることができ、途中からはその気持ちよさに緊張を忘れました。
八重山唄のバリエーションを紹介
共演した大月ひろ美さんは、以前に1人でこのロビーコンサートに出演したことがあります。そのため今回は、2人だからできることを盛り込んだセットリストにすることになりました。コンサートのタイトルは、「三線2丁で沖縄・八重山唄」です。
- 鷲ユンタ・鷲ぬ鳥節
- でんさ節
- 繁昌節
- しょんかね節
- 小浜節・まるまぶんさん節
- 弥勒節
- 安里屋ユンタ〔アンコール〕
前日同様、「鷲ユンタ」をアカペラで、「鷲ぬ鳥節」は三線付きで披露しました。「鷲ぬ鳥節」での幕開けは八重山の定番です。
続く「でんさ節」は、教訓歌であることと、1番の歌詞はこれから言う教訓を聞いてくださいね、という前振りであることを説明し、2番はわたし、3番は大月さんが好きな歌詞を選んだことを伝えてから唄いました。
2番に唄った歌詞、「夜走らす船や 子ぬふぁ星目当てぃ 我ん産せる 親や我んどぅ目当てぃ」(夜に航行する船が北極星を目印とするように、わたしを産んだ親はわたしを目印にしているのだ)は、沖縄民謡の「てぃんさぐの花」でも歌われます。親子仲がいつでも良好だったわけではないのですが、それでもわたしの誕生が親の人生に少なからぬ影響をもたらしただろうなと、この歌詞に出合ってから思うようになりました。わたしが「でんさ節」で一番大事に唄っている歌詞です。
「小浜節」は小浜島の、「まるまぶんさん節」は西表島から見える風景をうたっています。大月さんの選曲でしたが、なるほど会場をよく知っている人のセレクトだなと思いました。
「弥勒節」で座を締めるのも八重山の定番です。後奏を弾きながら大月さんが「みなさん、あれ、あの歌、歌ってないなぁと思いません? いつも聞く歌を歌ってないなぁと思ってますよね?」とお客さんに尋ねると、そこかしこから笑い声とともに「うん、うん」といううなずきが起きました。そこでアンコールとして「安里屋ユンタ」のイントロを弾き始めると、お囃子の「マタハーリヌツィンダラカヌシャマヨ」に限らず、歌詞の部分まで、会場中で大合唱。「安里屋ユンタ」の知名度に驚くばかりでした。
| ・中津川三線ライブツアー DAY1 ・中津川三線ライブツアー DAY2(今回) ・中津川三線ライブツアー DAY3 |